9月23日(日)くるり主催京都音楽博覧会 IN 梅小路公園へ行ってきました。とても思い出深いものになりました。
■■出演■■
ふちがみとふなと(京都)
Liadan(アイルランド)
大工哲弘&カーペンダーズ(沖縄)
Jason Folkner(USA)
Cocco
小田和正
Taraf de Haidouks(ルーマニア)
くるり
「Jason Folknerは元JELLYFISH」とりぐさんから教えてもらい、Jason Folknerを聴いてみたい!と思ったのがそもそもの始まりですが、京都へは自宅から楽勝で日帰り可能だし、他にもいろいろありまして、急遽くるり主催・京都音楽博覧会(オンパク)に参戦することになりました。
暑さ寒さも彼岸まで、だったんじゃないの??・・・9月23日、お彼岸だというのに、真夏のような太陽です。京都駅から徒歩15分ほど、梅小路公園が今回のフェスの会場。会場付近は躊躇してしまうほど、ものすごい人、人、人。15,000のチケットが完売したそう。集客力に圧倒されつつ、リストバンドを受け取り、場外でしばらくお喋りしていたら、強い日差しにすっかり日焼けてしまいました。サマソニの日焼けからやっと回復したところだったのにぃ。ショック!
外の出店でお昼ご飯を調達して食べていると、「� �ちがみとふなと」の歌がこぼれてきます。次に「Liadan」が始まりケルト音楽が聴こえてきて、私はアイリッシュが大好きなので耳を傾けながらも、あまりの暑さに動かずにいると・・・急に曇ってきて涼しくなりほっとすると同時に、ぽつん、と雨が落ちてきてしまいました。でもきっと大したことないよね、なんて。
高血圧douleur
やっと重い腰を上げて会場内に入り、「大工哲弘&カーペンダーズ」の沖縄民謡をバックにタイムテーブルが書かれたゴミ袋を分けてもらっていると・・・
ザバーーーッ。いきなりのスコールです。
しかし大工哲弘&カーペンダーズのメンバーはひるむことなく、大雨に打たれながら演奏を続け、その姿に感動したオーディエンスは大喝采!びしょびしょのオーディエンスはみんなニコニコと笑顔です。痛いほどのスコールを浴びる中、楽しそうに、思い思いに踊る人々・・・。なんだかものすごい光景を見ちゃいました。だってここはフジロックではなく、京都の街の真ん中ですよ。大袈裟かもしれないけれど、日本の音楽シーンが動いた瞬間を目撃したような気がし� �す。
傘は使用禁止とのことだからポケットレインコートを持参しようか迷ったけれど、京都の街中でビニール合羽を着ている自分の姿が想像できず(?)、天気予報でも雨は大丈夫そうだったし、置いてきてしまったのですよねー。あぁ失敗。でもフェスのゴミ袋でなんとか雨はしのげました。
大工哲弘&カーペンダーズが終わる頃には雨もあがり、着物を着たくるりの二人がステージに現れ、主催者として挨拶。ちょっと人を食ったような雰囲気の岸田君が、今日はいつもと違う顔をしていたのが印象的でした。
次はJason Folkner。
私にとってJason Folknerが一番のお目当てだったし、とても素晴らしいステージだったのに、その前後の日本組があまりに強烈だった故に、なんだか霞んでしまって、すみません、あまり覚えていないのです・・・。今年4月、くるり主宰NOISE McCARTNEY RECORDSより、ソロとして3作目、8年ぶりとなるアルバム『I'm OK... You're OK』をリリースしています。
◎Jason Folkner
ストライパーリミックスとの愛のT-痛みのIMの歌詞
続いて白いドレスをまとったCoccoの登場。ギタリストと2人だけのアコースティック・バージョンです。沖縄民謡を歌い、彼女独特の喋り方で観客をひきつけ、会場はすっぽりCoccoワールド。時おり遠くから*ぽ〜っ*と汽笛が聞こえてくるのですが(蒸気機関車館が隣接)、それがCoccoの歌にマッチして、まるで演出のようでした。
おバカ・モードで楽しくMCを続けてきたCoccoが、突然表情を曇らせ知的な語り口になり、普天間基地移設に伴い、ジュゴンの生息する海にヘリポートが建設される問題について語り始めました。沖縄の抱える様々な苦悩や葛藤を肌で感じ、Coccoの歌う「ジュゴンの見える丘」に鳥肌。音楽の持つ力を信じたい・・・ 。
◎Coccoオフィシャル
次は小田和正。小田さんが登場すると、若い子たちが「おぉ本物だ!」と言っていたのが可笑しかったです。小田さんも、ギタリストと2人。街中の公園で開催するフェスだから、全てアコースティックなのですね。
「今の空にぴったりの歌を・・・」と前置きして、小田さんがイントロから♪雨上がりの〜と歌いだすと、観客が「おぉ〜っ(明治安田生命のCMソングだと気づいて)」その反応に小田さんが吹き出してしまい、それがまた可笑しくて。
60歳とは思えない若々しく軽やかな小田さんの歌声に魅了されていると、またぽつぽつと雨が落ちてきてしまいました。そこに再びくるり登場。今度は小田さんとくるりのセッションです。
先ずは、くるりの「ばらの花」。ただ単にカラオケ風にくるりと小田さんが歌� ��のではなく、ちゃんと小田バージョンにアレンジされていて、圧巻でした。感動。「ばらの花」が終わる頃雨が激しくなってきて、すると小田さんが「ステージにテントを張ると言われたけれど、このまま行こう!このくらいのほうが思い出になるんだよ!」
次はくるりが選曲したという小田さんの「恋は大騒ぎ」。小田さんは冗談っぽく「このフェスはワケが分からない」と言っていたけれど、くるりがオンパクに込めた思いをちゃんと理解し、共感しているんだなぁと。小田さんもくるりも美しかったです。
◎Far East Cafe(小田和正オフィシャル)
いよいよ雨が激しくなってきたので、会場外へ避難。しかし、なんかね、すごい光景でした。ゴミ袋に穴を開けて合羽代わりに着ている人。裸足で歩いている人。レジャーシートをかぶって食事をしている人。片方の手で子どもを抱え、もう片方の手で傘をさすお母さん。知らない人同士みんな譲り合ったり助け合ったりして、こんなにひどい天候なのに、不思議と和やかな雰囲気なのです。
雨宿りしながらTaraf de Haidouksのジプシー・ミュージックの音のみ楽しんで・・・Taraf de Haidouksが終わる頃雨があがったので会場内に戻ると、明るいうちは気がつきませんでしたが、ステージのバックにライトアップされた京都タワーが優しく姿を見せていました。くるりはこの公園の「ここ」にステージを設置して、京都タワーを背にして、音楽フェスをやりたかったのでしょうね。
もう会場は人でびっしり。機材トラブルか、なかなかくるりが始まらないので観客からコールが起きていたものの、途中の悪天候にもかかわらず、帰ってしまった人は少なく、殆どの人が最後まで残ったとは驚きです。
いよいよトリでもあり主催者でもあるくるりの登場。私は昨年のブリティッシュ・アンセムでくるりを1回見ただけでよく分からないけれど、普段とは全く違う布陣で、ステージにはサポートメンバーがいっぱいでし� �。沖縄風だったり、ロシア民謡風?ジプシー風?、「民族」をテーマにしたアレンジで、くるりが何かを伝えようとして・・・。うん、しっかり伝わってきましたよ。
本当に心に残る、特別なフェスでした。日本の音楽シーンも捨てたものじゃないね、と嬉しかったです。(梅小路公園の使用許可をもらうのに、岸田君のお父さんも奔走してくれたそう。)
くるり岸田君の日記より。
最高のお客さんであるあなた方が、本当に音楽を愛しているのだということがわかっただけで、最高の収穫だ。とても誇りに思う。出演してくれたミュージシャンはみんな驚いていた。突然の雨に見舞われ、お客さんがたも大変だったとは思うが、機材やいろいろ、大変だった。でも、そんな中盛り上げてくれたあなた方と、大工さんをはじめ素晴らしいパフォーマンスをしてくれた出演者との大きな輪っかが見えた時、ああ、これが実現してよかった、と心から思った。
出演者による出演者へのご褒美、公園内施設で行なわれた打ち上げでは、タラフを筆頭に次々と出演者たちが演奏をし始めて、遂には小田さんまで歌い出す最高のパーティーになった。言葉にできないけど、音楽で人が繋がった、最高の一日。
そして岸田君よりお叱りの言葉〜。
びしょびしょになりながらも盛り上げてくれてほんまにありがとう。ただ、野外フェスには、必ず防寒着と、雨がっぱは持参するように。
◎くるり on WEB
◎オンパク MySpace
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